【9月29日 Xinhua News】中国の安徽大学(Anhui University、安徽省合肥市)が所蔵する戦国時代の竹簡(以下「安大簡」)の第1次研究成果がこのほど発表され、中国最古の詩集「詩経」の現存する最も古いテキストが公開された。「詩経」本来の姿、その原義をより深く理解する上で重要な意義を持つ。

 同大学漢字発展・研究センターの徐在国(Xu Zaiguo)主任によると、「安大簡詩経」は中国戦国時代の初期から中期にかけて楚国で作成された写本で、約2400年前のものだという。竹簡は93枚あり、記載されている詩は58編。その他は欠落している。保存状態は良好で、文字もはっきりと読み取れる。完全な状態の竹簡は長さ約48.5センチ、幅0.6センチで、糸でとめるための切れ込みが3カ所ある。

 徐氏は「現代に伝わる『詩経』は漢代の学者が暗唱して広めたため、学界でも個別の詩に関する解釈論争がある。定説の形成も難しい。『安大簡詩経』の発見は、これらの難問解決の手がかりになる」と述べ、今回の研究成果の発表は、文字学や言語学、文献学、文学、古代思想文化などの学問分野すべてで重要な価値を持つとの見方を示した。

 安徽大学は2015年、これらの竹簡を入手した。整理データによると、竹簡には計1167の整理番号が付けられている。複数の人物によって書き写されており、内容は楚国の史書や孔子の語録と儒家の著作、楚辞、夢占いや人相占いなど全て書籍文献となっている。(c)Xinhua News/AFPBB News