現代では人種や文化の垣根を越え、多様性を尊重し理解し合う時代の流れがあった。しかし、最近では再び、アメリカのトランプ政権による不法入国の取締強化や、イギリスのEU離脱など、国や人種で結託し、他の人種を排除する自国第一主義の動きが目立つ。この写真では、頑丈な金属で作られた国境フェンスを背景に、アメリカ第一主義を先導するドナルド・トランプ大統領が写されており、全世界で広がる孤立主義の台頭を象徴している。移民が増えることで様々な問題が生じるのは事実であり、国民が不満を覚えるのも理解できる。では、これらの問題は、ただ人種を排除することで解決できるものなのだろうか。この写真は、私達に、現在世界で広がりをみせる「人種の問題」を提起し、考えるきっかけを与えるものの1つであるといえる。(ペンネーム:KT)

[東京電機大学]