【9月27日 AFP】ジンバブエ政府は26日、今月6日に95歳で死去したロバート・ムガベ(Robert Mugabe)前大統領が、家族の意向に基づいて故郷のジンバ(Zvimba)に埋葬されると発表した。現在、建設が進んでいる霊廟(れいびょう)にムガベ氏を埋葬する計画は撤回された。

 政府は当初、ムガベ氏の埋葬地として首都ハラレにある「英雄墓所」を提案し、新たな霊廟の建設に着手。ムガベ氏の遺族もいったんは、この霊廟への埋葬に合意していたが、ムガベ氏の私邸で内輪に埋葬したいと方針を変え、政府との対立に発展していた。主張を変えた理由について、遺族は明らかにしていない。

 ムガベ氏のおいで家族の広報役を務めるレオ・ムガベ(Leo Mugabe)氏はAFPに対し、「さまざまな話し合いや再検討があったことは知っている」とのみ述べ、埋葬には親族のみが立ち会い、非公開で行われると語った。

 ムガベ氏の遺体はハラレにある邸宅から27日、西方90キロほどの距離にあるジンバに移送され、レオ氏によれば、28日に埋葬される見込み。

 政府は、ムガベ氏の埋葬に当たり、「必要なあらゆる支援」を遺族に提供すると述べている。

 だが、ムガベ氏の遺族には、2年前に起きた事実上のクーデターで同氏を辞任に追い込み、副大統領から大統領に選出されたエマーソン・ムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)氏を快く思っていない人も少なくない。(c)AFP