【9月27日 AFP】新たな米朝首脳会談の実施を模索する北朝鮮の金桂冠(キム・ゲグァン、Kim Kye Gwan)外務省顧問は27日、国営朝鮮中央通信(KCNA)を通じて談話を発表し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は「前任者らと異な」り「賢明」で「大胆」だと称賛した。

 金顧問は、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長とトランプ大統領が4回目の首脳会談を行う構想が「このところ米国内で非常に話題となっている」と指摘。過去3回の会談は両国が敵対関係を「終結させるという政治的意志を表明する」「歴史的機会」となったと評価した。

 一方、北朝鮮が「信頼を築く誠実な努力」をしてきたのに対し、米政府は韓国との合同軍事演習を再開し対北制裁を強化したと批判。「厳しい現実」として、米政治家は「『核放棄ファースト』の主張」と強硬な制裁によってのみ北朝鮮政府は率直な対話に応じるとの「ねじ曲がった見解に執着している」と述べ、今後の首脳会談が「新たな打開策」につながるかは「疑わしい」との見方を示した。

 その上で、対北アプローチの点で「トランプ大統領の政治感覚と判断は、前任者らと異なることが分かった」とし、「トランプ氏の賢明な選択と大胆な決断に期待したい」と表明。外務省ともども「米国の今後の動向を注視していく」と締めくくった。(c)AFP