【9月27日 AFP】マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は26日、内戦下のシリアでバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権の部隊が5月に化学兵器を使用したことを米国が確認したと発表し、対抗措置を講じる意向を表明した。

 ポンペオ氏によると、シリア政権は反体制派の最後の拠点である北西部イドリブ(Idlib)県での激しい攻勢の一環として、5月19日に塩素を使用した。

 同氏は記者団に対し「米国はこれらの攻撃を看過することも、こうした残虐行為の隠蔽(いんぺい)を選ぶ者を容認することもしない」と言明した。

 米国はこれまで、アサド政権が化学兵器攻撃を行った疑いに言及していたものの、断定は避けていた。国際調査団によると、ロシアが支援するアサド政権は、内戦終結に向けた熾烈(しれつ)な戦いを続ける中で、民間人に対して繰り返し化学兵器を使用している。

 2017年4月に起きたサリンガス攻撃では、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が対抗措置として巡航ミサイル59発による攻撃を命令。だが今回の発表からは、ミサイル攻撃がアサド政権に対する抑止力とはならなかったことが示された。ポンペオ氏は今後の対抗措置の詳細には言及していない。(c)AFP