フランスの化学工場で火災、セーヌ川に汚染物質流出の恐れ
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【9月26日 AFP】(更新、写真追加)フランス北部ルーアン(Rouen)の化学工場で26日、火災が発生し、付近を流れるセーヌ川(River Seine)に汚染物質が流出するリスクがあることが分かった。
地元当局者は「われわれはまだ消火活動を行っている。もし貯水池があふれた場合、セーヌ川に汚染物質が流出するリスクがある」と述べた。
当局は付近の学校を閉鎖し、住民に自宅にとどまるよう呼び掛けている。
火災は工業用潤滑剤と燃料添加剤のメーカーが所有する貯蔵施設で、同日午前2時半(日本時間同9時半)ごろ発生。
クリストフ・カスタネール(Christophe Castaner)内相は民放ラジオ局のラジオ・テレビ・ルクセンブルク(RTL)に対し、「現状に関してパニックに陥らないようにしよう。しかし大いに用心する必要がある」と呼び掛けた一方、「煙にリスクがあると信じる要素はない」と述べた。
この工場は、米投資家のウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏が所有する多国籍企業ルーブリゾール(Lubrizol)が操業。人口約10万人のルーアン中心部から、わずか数キロしか離れていない場所にある。
消防当局は同日正午前、「火は鎮圧されているものの、鎮火には至っていない」と発表。同地方の消防当局トップは、爆発する可能性があり、ドミノ火災を招き得る「工場で最もリスクの高い部分を守ることが最優先だ」と話している。(c)AFP/Chloe COUPEAU