【9月25日 AFP】ラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)は25日、プールDの試合が行われ、格下とみられていたウルグアイが30-27でフィジーを破り、同国史上最大の金星を挙げた。

 釜石鵜住居復興スタジアム(Kamaishi Unosumai Memorial Stadium)で、ウルグアイは3トライを重ねて24-12で前半を折り返すと、後半もリードを守り切り、今大会最初の番狂わせを起こした。

 初戦からメンバーを落としてきたとはいえ、フィジーは世界ランキングでウルグアイを九つ上回る相手。ウルグアイはこれまでW杯で通算わずか2勝で、フィジーから白星を挙げるのもこれが初めてとなった。一方、ミスの連発が響いたフィジーは、これでプール突破が風前のともしびとなっている。

 また試合自体も熱戦だったが、このゲームは2011年の東日本大震災でとりわけ甚大な被害が出た釜石の町にとって、それ以上に大きな意味のある一戦だった。

 スタジアムは津波で倒壊した学校の跡地に、復興の力強い象徴としての意味も込めて建てられた球技専用の会場で、この日は秋篠宮ご夫妻もご観戦。開始前には震災で亡くなった市民を悼んで黙とうがささげられ、客席の子どもたちも帽子を取って祈りをささげた。(c)AFP