【9月26日 Xinhua News】湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)の中国科学院水生生物研究所ヨウスコウカワイルカ館は21日、記者会見を開き、人工環境下で誕生した4頭目の雌の長江スナメリ「F9C」が生後100日目を迎えたことを明らかにした。F9Cは、初めて完全な人工飼育下で繁殖に成功した2世代目の長江スナメリだという。

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 同研究所水生生物多様性・資源保護研究センターの鄭勁松(Zheng Jingsong)副主任によると、F9Cは今年6月11日にヨウスコウカワイルカ館で出生。健康状態は良好、発育も正常で、さまざまな行動を見せているという。この赤ちゃんスナメリの父親「淘淘(Tao Tao、タオタオ)」は世界で初めて完全な人工飼育により繁殖に成功した長江スナメリで、現在14歳。母親は11歳のF9こと「福久(Fu Jiu、フージウ)」で、2011年に中国最大の淡水湖、鄱陽湖(はようこ)から引き取られた。

 同研究所の科学技術スタッフは2018年夏、行動を誘発したり、群れ同士を組み合わせたりする技術的な働きかけを通じて、淘淘と福久の交配促進に成功。2019年6月11日、胎児の尾の先端が露出しているのを科学技術スタッフが確認し、その後150分間の分娩(ぶんべん)を経て、F9Cが誕生した。(c)Xinhua News/AFPBB News