【9月23日 AFP】世界反ドーピング機関(WADA)は23日、ロシアが提出したモスクワ検査所のデータに「矛盾」があったとして、調査を開始すると発表した。2020年東京五輪を控え、同国に新たな制裁が科される可能性が生じている。

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 ロシアは2014年ソチ冬季五輪で国家ぐるみのドーピングがあったとして、約3年にわたり資格停止となっていたが、WADAは昨年9月に同国の処分を解除。その大きな条件が、モスクワの反ドーピング検査所にあるデータやサンプルの回収で、ロシア側も数千の検体を提出していた。

 当時、提出データに改ざんが見つかった場合は「最も厳しい処分」を科すと警告していたWADAはこの日、東京で行われた常任理事会後に発表文を出し、「モスクワ(検査所のデータ)の信頼性の確保が、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)の資格維持における重要条件の一つだった」と述べた。

 またWADAは、提出データの問題が発覚してから3週間以内に返答するようロシアに求めたと明かしている。(c)AFP