【9月20日 AFP】中国政府は20日、南部広東(Guangdong)省広州(Guangzhou)の空港で、武器や弾薬を密輸しようとした疑いで米運輸大手フェデックス(FedEx)貨物機の操縦士の身柄を一時拘束していたことを明らかにした。同操縦士は、大量の空気銃用プラスチック弾を所持していたという。

 中国外務省の耿爽(Geng Shuang)副報道局長は20日の記者会見で、この米国人操縦士が12日に、広州白雲空港(Guangzhou Baiyun Airport)で香港行きの便に搭乗する際に受けた保安検査で、荷物から空気銃のペレット弾681個が見つかったため、身柄を拘束されたという。パイロットは保釈されており、後に中国の裁判所に出廷する予定。

 フェデックスの広報担当もAFPの取材に対し、同社の操縦士が広州当局に身柄を一時拘束されたと明かし、トッド・ホーン(Todd Hohn)という名の元米空軍パイロットだという報道を事実と認めた。

 同操縦士の拘束を最初に報じた米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、ホーン氏には20年以上の軍歴があり、米国防総省に勤務していたこともあるという。

 フェデックスをめぐっては、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)の荷物誤配など、最近になって中国当局の調査対象とされる事例が増えている。(c)AFP