【9月23日 Xinhua News】中国江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjing)の中山陵園管理局文物処は18日、明の太祖朱元璋(Zhu Yuanzhang)の陵墓、明孝陵の神道(墓に通じる道)の石刻保護修繕プロジェクトが、国家文物局の承認を得て正式に始動したと発表した。これは、600年余りの歴史を持つ石刻に初めて施される大規模な「美容」となる。

 神道には合計17組34体の石刻がある。いずれも石材には石灰岩が用いられており、600年にわたって直に自然環境にさらされてきたことで、表面の汚染や生物侵食、腐食、亀裂、欠損、破損、凹みといったさまざまな劣化が全体的に存在している。同石刻をよりよく保護し、文化財としての価値を最大限維持するためには、有効な保護措置を速やかに講じる必要がある。慎重な検討と厳格な選抜審査の結果、中国文化遺産研究院が「明孝陵神道の石刻保護修繕プロジェクトの事前調査実験計画設計」の任務を担当することになった。

 武将や文臣などをかたどった翁仲(おうちゅう)石刻一対に対する今回の修復試験は、10月1日までに完了する予定で、その後通常通り市民・観光客に向けて公開される。文化財の専門家によると、今回の修復試験の経験は、今後の全体的な保護・修復のために役立つという。(c)Xinhua News/AFPBB News