【10月8日 CNS】中国の多くのメーカーが次々と5Gスマートフォンを発売後、消費者の反応はホットだ。特にネット上では「数秒で売り切れ」の状態が続く。入手困難な状態は、30年前に携帯電話が中国に入ってきた頃をほうふつとさせる。

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 米国のモトローラ(Motorola)は1973年に世界で初めて携帯電話を生産し、1987年に中国市場で販売開始した。寸法が大きく、価格が高かったため、羨望と尊敬を込めて「大哥大(Dageda、訳:大兄貴)」と呼ばれた。

 30年前に「大哥大」を買うためには、電話局に行き、長い列に並び、1台1万元から2万元(約15万円から30万円)という高いお金を払い、1Gのネットワークを使って通話した。杭州市民の孫さん(53)は当時を思い起こし「手に『大哥大』を持ち外出する時は鼻高々だった。固定電話を買うにも制限を受けた時代だったから、『大哥大』を買うことはみんなの夢だった」という。

 1980年代、改革開放初期は1G通信の時代で外国技術に頼るしかなかった。2Gの通信が発展し始めると、端末設備を製造する中国企業が出てくる。3Gの時代になると外国企業の後をついて走り始め、4Gの時代には外国企業と並走し、長い年月を費やして世界に徐々に追いつくようになる。そして、5G時代に入り、今や先頭を切って走るようになった。5Gネットワークと5Gスマホはその代表といえる。

 華為技術(ファーウェイ、Huawei)の5G製品責任者によると「中国の5Gネットワークには先天的な優位性がある。5Gネットワークは基地局を4Gとの共用で考えており、現在、中国の4G基地局数は全世界の70%以上に達し、他国を大きく上回っている。また5Gには伝送速度の速さと容量の大きさが求められ、基地局間の伝送は光ファイバーが必須だが、中国の4Gネットワークはすでにこの条件を満たしている」とのことだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News