【9月19日 AFP】英最高裁は18日、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)に虚偽の理由を告げて、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)期限直前まで議会を閉会するよう進言したと指摘されているボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相を「偽りの父」と呼び批判した。

 最高裁で行われている3日間の審理の2日目、ジョンソン氏がエリザベス女王に対し議会を閉会するよう進言したことを違法と判断するかどうか、激しい議論が交わされた。

 ジョンソン氏の行動を批判する議員約75人を代表する弁護人アイデン・オニール(Aidan O'Neill)氏は、ジョンソン氏が10月14日まで議会を閉会したことは違法な職権乱用であり、議会制民主主義を破壊する行為だと主張した。

 オニール氏は判事らに「議会制度の生みの母(英国議会)が、偽りの父によって閉会させられている。これは法律に違反した職権乱用だ」と訴えた。

 政府側の弁護人は最高裁に対し、議会は2016年の国民投票から3年間ブレグジットについて議論を続けており、さらなる時間が議員らに必要だったとしても、議会閉会前に法律を制定する機会があったはずだと反論した。

 ブレグジットの期限は10月31日に迫っている。(c)AFP