■すべては金のため

 ただ、先週末の石油施設攻撃をめぐっては、同盟国であるサウジに対する攻撃であると同時に、米国の信頼性を傷つけるものにもなったとして、米政府は特に怒りをあらわにしている。

 サウジは数十年間にわたり米国と良好な関係を築いてきた。そして、イスラム教シーア派(Shiite)の影響力を抑えたいトランプ氏も、サウジとイスラエルを政権の中東政策の柱に掲げている。

 トランプ氏は武器販売など財政面からサウジとの同盟を正当化している。最近では、サウジの対米投資が4000億ドル(約43兆3000億円)となったと触れ回っていた。

「サウジアラビアがお金を出し続ける限り、トランプ氏は何があってもサルマン皇太子を支持する」とファルーク氏は指摘する。「すべてが金だ。トランプ氏はそれを隠してもいない」 (c)AFP/Francesco FONTEMAGGI