【9月18日 AFP】フィリピン移民局は17日、サイバー犯罪の容疑で中国人324人を逮捕したと発表した。1週間前にも投資詐欺に関連した強制捜査で、300人近くの中国人が逮捕されていた。

 軍の支援を受ける移民局は、16日にパラワン(Palawan)島のプエルトプリンセサ(Puerto Princesa City)で捜査を実施し、中国人324人を逮捕したと発表。中国人らはホテルなどの建物8か所に集められていたとされ、違法行為に及んでいたところを現行犯逮捕したという。

 移民局はハイメ・モレンテ(Jaime Morente)局長のコメントとして、「主に海外に住む無防備な人々を狙った無許可のオンラインゲーム事業やサイバー詐欺、投資詐欺」を中心に、違法行為に関わる外国人の一掃を続けていくと述べた。

 フィリピンでは13日にも、巨額の投資詐欺で指名手配されていた集団の強制捜査が行われ、中国人277人が逮捕された。この詐欺による中国での被害総額は、数百万ドルに上るという。

 ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は2016年の就任直後、中国政府との関係改善に着手。フィリピンには中国人観光客や労働者が急増した。

 中国人の流入はさまざまな影響を及ぼしているが、フィリピン当局は国内にいる中国人の多くが、オンライン上のギャンブル産業で不法就労しているのではないかとの疑念を抱いている。(c)AFP