【9月17日 時事通信社】日韓関係の改善に向け、米国がより役割を果たすべきだという意見は米専門家に多い。だが「頼れる米国」の存在こそが両国に関係改善への努力を怠らせてきたとして、より消極的な立場を取るべきだという主張もある。保守系の米シンクタンク、ケイトー研究所のダグ・バンドー上級研究員に16日、話を聞いた。

 -日韓関係をめぐって、米国は何もすべきでないと主張しているが。

 日韓両国は長く難しい歴史を抱えている。米国が状況を制御できると考えるのはあまりにも短絡的だ。「米国はもっと動くべきだ」と言う人は、何をすべきかについて言わない。日本や韓国に存在する国家主義に対して、米国がどんな変化をもたらせると言うのか。

 -日韓両国が関係改善に向かわないのは、その必要性を両国が感じていないからか。

 フィリピンのように日本との歴史問題を克服した国もある。中国という(脅威の)存在があったこともフィリピンが日本との関係強化を望んだ理由の一つだ。

 だが、日韓の場合、米国が彼らを守っている限り、関係改善の必要性を見いだすことがない。もし米国が守っていなかったら、韓国はこの緊張が高まる状況で竹島(韓国名・独島)で軍事訓練をしただろうか。米国がいるために、中国の脅威に備えて日韓が結束する重要性を国民に説くこともせず、無責任に見える行動を簡単に取ってしまう。

 -米国はどうすべきか。

 米国の軍事的プレゼンスは永遠ではないと日韓両政府に対して伝えることだ。戦後70年以上がたち、朝鮮戦争休戦からも66年が経過した。米国がこの種の同盟を続けなければいけない明白な理由はない。米国は日韓に対して、彼ら自身の問題であることをはっきりさせなければならない。

 -日韓両国ができることは。

 まずは対話をすることだ。問題の敏感さに鑑み、非公開にしてもいい。軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄通告で韓国の文在寅大統領がワシントンでは悪者になったが、貿易問題をめぐる日本の対応も良く思われていない。安倍晋三首相は政治的に強い立場にあり、妥協する動機があまりないかもしれない。だが、長期的に見れば、日本の立場は決して良いものではない。短期的な政治的利益は、将来の安全保障上の利益を犠牲にしてしまう。(c)時事通信社