立ち入り禁止区域で自撮りに夢中、チェルノブイリに観光客急増
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■勝手に持ち帰った「お土産」をオークションに
チェルノブイリのツアーガイド協会代表、ヤロスラフ・エメリヤーエンコ(Yaroslav Yemelianenko)氏は、チェルノブイリは「トレンディー」な観光スポットになっていることを認めている。一方で、ウクライナ政府は悲劇的な面にこだわるよりも、最悪な事故を思い起こす場所として立ち入り禁止区域を宣伝するべきだと主張する。「私たちはこの場所のプロモーションを行い、この場所について語り、ここに人を引き寄せる必要がある」
原発事故で命を落とした人々を追悼するためにこの地を訪れる人もいる。プリピャチで廃虚と化した遊園地の観覧車を撮影していたスロベニア出身の男性は、「こうした場所には何らかの敬意を示さなければならない」「謙虚な態度を取るべきだ。あちこち歩き回って物を拾うべきじゃない」と話した。
チェルノブイル情報センターのシロタ氏によれば、オフィシャルツアーの参加者や、無許可で侵入する「ストーカー」と呼ばれる人の中には、立ち入り禁止区域から「お土産」として物を持ち帰るやからもいる。
「プリピャチで生まれ育った私たちですら、ここから自分の持ち物を持ち出すなんてできない」とシロタ氏は指摘し、オークションサイトのイーベイ(eBay)で売りに出されているのを見て驚いたと話す。
シロタ氏は、ウクライナ政府が観光地化を進めることでどんな結果がもたらされるのか「想像もつかない」し、場所も限られていると強調する。
「これからどうなるのか未知の世界だ」と話した。(c)AFP/Olga SHYLENKO