【9月17日 AFP】ベネズエラ政府は16日、野党が主導権を握る国会に与党・統一社会党(PSUV)の議員らが復帰すると発表した。PSUVは2016年に選挙の敗北を受けて議員を国会から引き揚げ、政府は国会とは別に、政権派のみで構成される制憲議会(545議席)を発足させていた。

 ホルヘ・ロドリゲス(Jorge Rodriguez)通信情報相は16日、「(野党との)対話を深め、拡大させていくために、PSUVおよび同盟各派は国会に復帰する」と述べた。

 ロドリゲス氏の発表前の15日、野党指導者のフアン・グアイド(Juan Guaido)国会議長は、ベネズエラの政治危機の解決に向けてノルウェーが仲介してオスロで始まった与野党協議は終わったと発表していた。

 ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領は8月7日、カリブ海の島国バルバドスで再開された協議を、米国によるマドゥロ政権への制裁発動を理由に打ち切っていた。

 グアイド氏はマドゥロ氏に対し、総選挙への道筋を見いだすため退陣するよう要求してきたが、マドゥロ氏はそれを拒み、制裁解除を求めると同時に、ベネズエラの政治と経済の混乱は米国が主導する陰謀によるものだと主張している。(c)AFP