【9月16日 AFP】香港で16日、中国本土への容疑者引き渡しを可能とする「逃亡犯条例」改正案をきっかけとする香港政府への抗議デモが、本格的な大規模化から100日を迎えた。

 1997年の返還以降で最大となった6月9日の初の大規模デモには、主催者発表で100万人以上が参加。その後もデモは継続的に行われ、警察の催涙ガス・ゴム弾・警棒の使用などにより数十人が負傷し、またデモ参加者1人が建物の屋根から転落し死亡した。

 香港政府のトップ、林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官は9月4日、改正案の完全撤回を発表。しかし、抗議活動に参加するデモ隊はより広範な民主的自由、警察の説明責任、逮捕されている活動家ら1000人以上の恩赦にまで要求を拡大しており、政府の改正案撤回の動きに取り合っていない。

 デモ激化から99日目となる9月15日には、数万人が当局の意向に反して無許可のデモ行進を敢行。参加者はかつての宗主国である英国の総領事館前に集結し、英政府に保護を求めるとともに、中国政府に圧力をかけて旧植民地の自由を守るよう訴えた。(c)AFP