【9月16日 AFP】米国選抜と欧州選抜による女子ゴルフの対抗戦、第16回ソルハイムカップ(Solheim Cup 2019)は15日、英スコットランド・グレンイーグルズ(Gleneagles)のPGAセンテナリーコース(PGA Centenary Course)で最終日が行われ、14.5-13.5で激戦を制した欧州選抜が2013年大会以来の優勝を果たした。

 勝負を決めたのは、主将推薦で出場していたノルウェーのスーザン・ペターセン(Suzann Pettersen)だった。メンバー入りに疑問の声も出ていたペターセンは、最後まで残ったマリナ・アレックス(Marina Alex、米国)との試合で、最終18番に決勝のバーディーパットに成功。1アップで勝利を収め、大会史上最高の接戦を制した欧州選抜が劇的な優勝を飾った。

 欧州選抜は1992年大会と2000年大会に続き、スコットランド開催の大会では3戦全勝。対する米国は、ジュリ・インクスター(Juli Inkster)主将の下で初めて優勝を逃した。優勝回数は米国選抜の10回に対し、これで欧州選抜が6回となった。

 スコットランド出身のカトリオーナ・マシュー(Catriona Matthew)主将は「信じられない」「最後の数試合で決まると思っていた」とコメントした。子どもを出産したペターセンは、2年間ほとんど試合に出場しておらず、推薦は物議を醸していたが、マシュー主将は「常に信頼していた」という。

 ペターセン本人は「今も目の前がかすんでいる」「接戦になると思っていた。だけどカトリオーナが最後に私のところへ来たから、『このために私を選んだんでしょ?』と言った。チームにとって本当に素晴らしい結末になった」と話した。

 最終日のシングルス12試合は、欧州選抜が最初の4試合で3勝を挙げる展開から幕を開けた。まずはカルロタ・シガンダ(Carlota Ciganda、スペイン)が16番と18番を取り、ダニエル・カン(Danielle Kang)を退けて大事な1戦目をものにすると、ジョージア・ホール(Georgia Hall、イングランド)とセリーヌ・ビュティエ(Celine Boutier、フランス)も勝利してさらに2ポイントを追加した。

 しかしネリー・コルダ(Nelly Korda)が1勝を取り返した米国も、中盤戦でポイントを連取。ブリタニー・アルトメア(Brittany Altomare)が5アンド4とこの日最大の大差でジョディ・エワート(Jodi Ewart Shadoff、イングランド)を下し、さらにエンジェル・イン(Angel Yin)とネリーの姉ジェシカ(Jessica Korda)も勝利を収めた。

 欧州選抜は、チャーリー・ハル(Charley Hull、イングランド)が最終ホールを落としながら、ミーガン・カーン(Megan Khang)と引き分けて悪い流れに歯止めをかけたが、米国はリセット・サラス(Lizette Salas)が次のアン・バン・ダム(Anne Van Dam、オランダ)戦に1アップで勝利し、大会3連覇まで0.5ポイントに迫った。

 それでも、最後はどんでん返しが待っていた。まずはアンナ・ノードクイスト(Anna Nordqvist、スウェーデン)がモーガン・プレッセル(Morgan Pressel)との最終12試合目に4アンド3の大差で早々に決着をつけ、逆転の口火を切ると、ブロンテ・ロー(Bronte Law、イングランド)もアリー・マクドナルド(Ally McDonald)に2アンド1で勝利し、最後はこの日のヒロインとなったペターセンが欧州選抜に夢のタイトルをもたらした。(c)AFP/Elspeth BURNSIDE