【9月15日 AFP】英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)延期法案をめぐる採決でボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相に造反したとして与党・保守党(Conservatives)を除名されたサム・ジーマ(Sam Gyimah)議員(43)が14日、EU残留派の野党・自由民主党(Liberal Democrats)に入党した。ジーマ氏は南部ボーンマス(Bournemouth)で開催された自由民主党の党大会で、新たな党員として紹介された。閣僚の辞任や離党が相次ぐジョンソン政権にとって、新たな打撃だ。

 テリーザ・メイ(Theresa May)前首相の下で大学・科学・調査研究・イノベーション担当閣外大臣を務めたジーマ氏は、かつては保守党で希望の星とされ、6月の党首選ではジョンソン氏の対抗馬として一時、立候補を表明していた。今月初め、野党が提出した離脱延期法案の採決で、保守党から賛成票を投じてジョンソン氏から除名された21議員の一人でもある。ジーマ氏らが支持した法案は、期限までにEUとの離脱合意に達しなかった場合や、議会で合意なき離脱が認められなかった場合に、離脱の延期をジョンソン氏に義務付ける内容。

 ジーマ氏に先立ち、今月3日にはフィリップ・リー(Phillip Lee)議員も保守党を離党して自由民主党に移籍しており、今年に入ってから同党に加わったのはジーマ氏で6人目となる。これにより自由民主党は下院の議席数を650議席中、18まで増やした。ジョー・スウィンソン(Jo Swinson)党首は「自由民主党は明らかにEU残留を望む人々の結集の場となっている」と述べている。(c)AFP