【9月15日 AFP】熱帯雨林を焼き払い、東南アジアの広範囲に有害なスモッグをもたらす森林火災が続くインドネシアでは、大勢の消防隊員らが24時間態勢で消火活動に当たっている。しかし、装備が不足しており、薄っぺらいマスクとゴム長靴しか身に着けていない隊員もいる。

 被害の大きいスマトラ(Sumatra)島カンパール(Kampar)地区に派遣された兵士のダルマディ(Darmadi)さんは、「本来ならばきちんとした防護服を身に着けなければならないが、限られた装備しか手に入らない」「それでも、やらなければならない仕事があるときは、覚悟を決めなければならない」と語った。

 しかしインドネシアの火災も、より大きい問題のほんの一部でしかない。南米アマゾン(Amazon)も大規模な火災に見舞われており、温暖化から地球を守る上で重要な役割がある熱帯雨林が火災で焼けることによる長期的な影響への懸念が高まっている。

 インドネシアでは例年、林野火災が問題となるが、今年は特に乾燥しているため事態が悪化。有害なスモッグは隣国のマレーシアとシンガポールにも広がり、外交問題を引き起こしている。(c)AFP/Dessy SAGITA