【9月14日 AFP】自転車ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2019)は13日、第19ステージ(アビラからトレド、165.2キロメートル)が行われ、総合首位に立つチーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)は落車のアクシデントに見舞われながらも赤ジャージー(マイヨ・ロホ)を守り、優勝を視界に捉えている。

 今ステージはアビラ(Avila)からトレド(Toledo)までの平坦なコースで、一見危険はないように思われていたが、ログリッチは集団落車に巻き込まれ、この間に総合タイトルを争っていたモビスター・チーム(Movistar Team)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)とアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)はスピードを上げて走り去った。

 キンタナとバルベルデの二人はすぐさまログリッチに1分の差をつけたが、結局は残り60キロメートル地点で20人の逃げ集団がペースダウンし、アタックをやめた。

 自転車界の紳士協定に反するモビスター勢の動きについては、今大会でステージ2勝を挙げているドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のフィリップ・ジルベール(Philippe Gilbert、ベルギー)も「多くの説明責任があるだろう」と苦言を呈した。

 アスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez、コロンビア)はバルベルデとモビスターに怒りをあらわにし、「世界王者があのようなまねをすべきではないし、彼らがああするのは初めてではない」「前にも見たことがある」と話した。

 クイックステップのレミ・カヴァニャ(Remi Cavagna、フランス)が逃げ切りで制した今ステージを終え、ログリッチは結果的に2位バルベルデに2分50秒、3位キンタナに3分31秒のリードを総合順位でつけている。(c)AFP