【9月14日 AFP】FIBAバスケットボール・ワールドカップ(FIBA Basketball World Cup 2019)は13日、準決勝が行われ、スペインが95-88でオーストラリアとのダブルオーバータイムに及ぶ激戦を制し、決勝に駒を進めた。

 2006年大会覇者のスペインは、米プロバスケットボール(NBA)のトロント・ラプターズ(Toronto Raptors)でプレーするセンターのマルク・ガソル(Marc Gasol)が、チームが最も必要とする場面で実力を発揮し、33得点、6リバウンド、4アシストの活躍で母国を救った。

 試合は71-71の同点のまま第4クオーターを終了すると、緊張感で包まれた最初のオーバータイムでも決着がつかなかった。それでも迎えたセカンドオーバータイムでは、終始追う展開だったスペインが、セルヒオ・リュル(Sergio Llull)が2本の3ポイントシュートを決めるなどして勝利し、最後は大きな喜びに包まれた。

 NBAで3度のオールスター選出を誇る34歳のガソルは、「逆転勝利だ。厳しい時間帯にチーム一丸となったことには、大きな意味がある」とコメントした。

 最後はエネルギーを使い果たし、惜しくも敗れたオーストラリアは、今大会で活躍が目立っていた選手の一人であるパティ・ミルズ(Patty Mills)がチーム最多の34得点を記録した。しかし、第4クオーター残り4秒の場面でフリースローを1本外してしまい、ブーマーズ(Boomers、オーストラリア代表の愛称)はこれが入っていれば初の決勝進出が決まっていたかもしれなかった。

 もう一つの準決勝では、アルゼンチンが80-66でフランスを一蹴し、1950年の第1回大会以来となるタイトル獲得まであと1勝に迫った。

 観客席を母国カラーに彩ったファンの声援を受けながら、アルゼンチンは年齢による衰えを全く感じさせない39歳のルイス・スコラ(Luis Scola)がコートを支配し、準々決勝で米国を撃破したフランスを10-2と序盤から突き放した。

 アルゼンチンは39-32でハーフタイムを迎えると、その後もリードしたまま危なげなく勝利。この試合で28得点、13リバウンド、2アシストを記録する活躍を見せたスコラは、コートを後にする際に大喝采を浴びていた。

 一方のフランスは、15日の3位決定戦でオーストラリアと対戦することになった。NBAで2度の年間最優秀守備選手に選出されたルディ・ゴベール(Rudy Gobert)は、「とにかく相手が終始上回っていたし、チームとしてよりアグレッシブで良いプレーをしていた」「完全に圧倒された」とコメントし、敗戦を素直に受け入れていた。(c)AFP