【9月18日 CNS】中国は10日、35回目の「教師の日」を迎えた。最新のデータによると、現在、中国には1673万8300人の教師がおり、1985年の931万9000人に比べ79%増加している。

 教師の人数増加は、教育と教師に関する政策の実行と切り離すことはできない。近年、教師を後押しする政策の実行によって、権利と待遇が保障され、「師道の尊厳」を取り戻しつつある。

■実績給を増やし、年齢給の基準を引き上げ

 教師への尊敬と注目に関する重要施策の一つは、給与待遇の改善だ。教師の給与は、1980年代の全業界の下から数えて3番目の水準から、現在では19業界の中で上から7番目の地位に大幅に改善されている。

■定員を増やし、学校教育の需要に応える

 この35年間で、教師の定員と配置の問題は改善されてきた。部門や業界や地域を超えた「人材プール」をつくり、小中学校の定員を増やし、教育事業に人材を優先配置している。

■モラルを重んじ、査定は「一票否決」

 教師の地位の向上には、給与待遇の改善や定員数の増加のほか、教師自身のモラルの向上が切り離せない。

 2018年11月に教育省が発表した「小中学校教師の職業行為の準則10項目」によると、教師を評価する際の第一基準は「モラル」だと明確に定めている。人事査定を強化し、年度査定、資格評価や表彰などの中に評価項目としてモラルを加え、問題ありとなれば「一票否決(他の評価項目の点数が良くてもすべてを失う)」としている。

■基本能力を高め、教育予算を増加

 教師の能力向上は教育事業の発展に影響を与えるため、小中学校の教師に対する国による教育計画が実行されている。2012年以降、国が行った教師の各種教育にはのべ1400万人が参加している。

 師範教育予算も増加している。中央政府の予算で、教育省に属する師範大学の公費師範生に対し、1人当たり年間1万4000元(約21万円)の基準で補助金が出されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News