【9月13日 CNS】「世界で初めて市民権を獲得したロボット」として話題になった人型ロボット「ソフィア(Sophia)」が7日、上海で「未来教室・青少年英語スピーチコンテスト」の最終審査官を務めた。

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 ソフィアは香港を拠点とするロボットメーカー「ハンソン・ロボティクス(Hanson Robotics)」が世界の最新技術を駆使して開発。60種類以上の表情を持ち、会話に合わせて唇を動かす。コンピューターの頭脳は人の顔を認識でき、人とも目を合わせられる。国連開発計画(UNDP)から持続可能な開発目標(SDGs)に取り組むアジア太平洋地域の「イノベーション・チャンピオン」に選出され、サウジアラビアの市民権を得たことでも知られる。

 スピーチコンテスト決勝戦の主任審査官を務めたソフィアは、児童グループとジュニアグループに一つずつスピーチのテーマを与えた。出場者たちはテーマに応じ、即興で英語のスピーチをした。ソフィアは「発音はネーティブみたいで表現もとても流ちょう。活発にボディーランゲージもしている。あなたは本当のスピーチマスターですね」と出場者を絶賛した。

 コンテストの結果、上海市の呉懿軒(Wu Yixuan)さんと南昌市(Nanchang)の姚知成(Yao Zhicheng)さんがそれぞれ児童グループとジュニアグループで優勝した。また、ソフィアに興味津々の出場者たちは「彼氏はいますか?」「あなたは私より頭がいいですか?」とソフィアを質問攻めにしていた。

 中国では2017年以降、「新世代の人工知能(AI)開発プラン」「中国教育近代化2035」などの政策を次々導入し、教育にAI技術を使うことが業界のコンセンサスとなっている。AI審査官の登場は、その代表例といえる。(c)CNS/JCM/AFPBB News