【9月11日 AFP】韓国政府は11日、来年の東京五輪会場で旭日旗の使用を禁止するよう、国際オリンピック委員会(IOC)に要請した。時に論争を呼ぶこの旗は、悪化する日韓関係の火種にもなっている。

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 旭日旗は、1954年から海上自衛隊の公式旗として使用されているが、東アジアの多くの地域では、第2次世界大戦(World War II)時の旧日本軍による侵略行為の象徴とみなされている。

 東京五輪組織委員会は先週、旭日旗が政治的主張に当たるとの訴えを退け、五輪会場における使用も禁止しないと表明。

 この決定に韓国内で反発の声が上がり、IOCへの正式な申し立てにつながった。サッカーW杯を主催する国際サッカー連盟(FIFA)は、旭日旗の使用を既に禁止している。

 韓国の文化体育観光省は声明を出し、「旭日旗の背景にある歴史を説明し、五輪開催期間中の使用禁止を求めた」と明かした。

 声明の中で同省は「ナチス・ドイツ(Nazi)のかぎ十字が欧州にもたらす悪夢」に触れ、旭日旗は日本による戦時中の残虐行為のつらい記憶を呼び起こす「明らかな政治的象徴」だという見方を示した。(c)AFP