【9月11日 AFP】サッカーのフランスリーグで、ファンの侮蔑行為による試合の中断が相次いだ問題で、フランスサッカー連盟(FFF)の会長が10日、同様の行為で試合をストップさせるのはやめるべきだと審判に促した。

 フランスリーグでは今季、同性愛をやゆする行為がみられた場合には試合を中断するという新ルールをフランスプロサッカーリーグ連盟(LFP)が導入したところ、同性愛嫌悪のチャントや横断幕が原因で実際に試合が止まるケースが続いていた。

 この状況を受けて、FFFのノエル・ル・グラエ(Noel Le Graet)会長は公共ラジオのフランス・アンフォ(France Info)に対し、同性愛嫌悪で試合を止めるのは「間違い」だと話し、自身の見解が今週末のリーグ戦から反映されることを「望む」と話した。

 ル・グラエ会長は「人種差別チャントであれば試合を止める。乱闘など、客席で危険な状況がみられれば試合を止める」と話す一方で、人種差別と同性愛嫌悪は「別もの」と強調し、「観客をチェックするのはクラブの警備部門の役割。警備員がいるのだから、横断幕はすぐ外せるはず」とクラブが入場や持ち込みを禁止するべきだという考えを示した。

 この発言に対して、4月に試合中断を提言したロクサナ・マラシネアヌ(Roxana Maracineanu)スポーツ相はすぐさま異議を唱え、「人種差別と同性愛嫌悪は違うという、ノエル・ル・グラエ会長の考え方は間違っている」とコメントした。

 ル・グラエ会長はもともと同性愛嫌悪による中断には否定的で、前週には中断になる試合が「多すぎる」とコメント。また、政治家が「テレビ映り」を良くするためにこの問題を利用しているとも話していたが、そのときもマラシネアヌ大臣は、会長の発言はサッカーの「信用をおとしめる」と憤っていた。

 LFPの新方針は、サポーターの猛反発と政治家による称賛の両方を招いている。

 8月に行われたリーグ1のニース(OGC Nice)対オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)戦では、ニースサポーターの侮蔑チャントと横断幕掲示が続いたことから、クレマン・トゥルパン(Clement Turpin)主審が試合を約10分にわたって中断。マルレーヌ・シアッパ(Marlene Schiappa)差別対策担当副大臣が主審を公にたたえていた。(c)AFP