【9月10日 時事通信社】英議会は10日未明、怒号に包まれて騒然とする中で閉会した。議事は会期末だったはずの9日を越えて翌日未明まで続いた上、プラカードを掲げたり、席を立つバーカウ下院議長を押しとどめようとしたりする議員の姿も。日本の国会ではおなじみの光景だが、秩序が保たれてきた英議会では、欧州連合(EU)離脱をめぐる政治の混乱を象徴する異例の閉幕となった。

 ジョンソン首相は10月末にEU離脱を控え、議会を約5週間もの長期にわたって閉会に追い込んだ。「合意なき離脱」に反対する議員が多数を占める議会の動きを封じるのが当初の狙いで、議会再開は離脱期限直前の10月14日となる。

 これに関し、野党議員は閉会手続きの際に一斉に立ち上がり、「沈黙させられた」と紙に書かれたプラカードを手にして抗議。与党議員に対して「恥を知れ」との怒号も飛び交った。

 英議会ではこれまで、どれほど騒然としていても、強い権限を持つ議長の指揮下で秩序が維持されてきた。乱れた議会のありさまを英メディアは一斉に「混沌(こんとん)」と報じたが、バーカウ議長は野党議員の行動に理解を示し、長期閉会に追い込んだ首相の決定を「権力者の専横行為だ」と批判した。(c)時事通信社