【9月10日 AFP】猛烈な風と雨を伴って島国バハマを直撃したハリケーン「ドリアン(Dorian)」がカリブ海(Caribbean Sea)地域にもたらした損害の補償額が、35億~65億ドル(約3800億~7000億円)に達する可能性があると、リスクシミュレーションと分析を行う企業RMSが9日、発表した。

 米カリフォルニアを拠点とする同社によると、今回の推定額には、暴風や嵐の被害に関連したカリブ海全域における損害補償額に加え、物的被害や事業中断に伴う損失も反映されているという。

 カリブ海地域では、バハマが最も深刻な被害を受けた。中でもとりわけ影響が大きかったグランドバハマ(Grand Bahama)島とアバコ(Abaco)島では、ホテルとリゾート事業が商業活動全体の大部分を占めている。

 バハマ当局の最新情報によると、ドリアンによる死者数は45人に上ったという。ただこれまでのところ一部の被災地でしか徹底的な捜索活動が行われておらず、行方不明者も依然多いと考えられており、死者数はさらに増える恐れがある。(c)AFP