【9月10日 CNS】中国・河南省(Henan)新郷市(Xinxiang)原陽県(Yuanyang)で、サーカスから逃げ出し、捕獲されたトラが死んだ。移送先の新郷市動物園が8日午前、取材で明らかにした。

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 同県太平鎮(Taiping)の南興華学校で6日夜、サーカスの公演中にトラが鉄のおりから飛び出し、近くのトウモロコシ畑に逃げ込んだ。現地の政府は夜を徹して、放送や微信(ウィーチャット、WeChat)などで安全に注意して外出を控え、トラを見かけたら速やかに警察に通報するよう呼び掛けた。また、1000人を超える住民らが警察に協力し、捜索と警戒に当たった。

 警察は翌7日午前10時30分、麻酔を使ってトラを捕獲。原陽県の責任者は同日午後、メディアの取材に対し、トラは新郷市動物園に移送されたと話した。

 動物園の管理者によると、7日午後3時前、原陽県から移送されてきたトラ2頭とライオン1頭が到着したが、このうちトラ1頭はすでに死んでいた。車と衝突してけがをしたためか、あるいは捕獲された時の麻酔によるものか、死因は不明という。現在、園内で冷蔵保存されており、死因を調べる予定。

 このサーカス団は安徽省(Anhui)に拠点を置き、当日の公演活動は事前の許可を得ていなかったという。警察は責任者2人を逮捕している。原陽県宣伝部の責任者によると、県は共同調査チームを結成し、サーカス団に対し営業資格の有無などの問題を追及していくとしている。(c)CNS-大河網/JCM/AFPBB News