【9月10日 AFP】米ジョージア州ブランズウィック(Brunswick)沖で8日、大型自動車運搬船「ゴールデンレイ(MV Golden Ray)」が転覆した。米沿岸警備隊(US Coast Guard)は9日、船内に取り残されていた韓国人乗組員3人を救助したと明らかにし、さらにもう1人の乗組員の救助を続けた。

 沿岸警備隊のジョン・リード(John Reed)大佐によると、最後の1人の乗組員は機関室のガラスの向こう側にいたという。

 乗組員19人と操船を指示する米国人水先人1人は転覆当日の8日にヘリコプターで救助されていたが、船上で火災が発生したため夜間の作業は中止され、4人が機関室に取り残された。

 リード大佐は、沿岸警備隊は9日に船の壁をたたいて取り残された4人と連絡を取ることに成功し、船体に60センチ×1メートルほどの穴を開けて救出活動に当たったと述べた。救助された乗組員らは34~35時間も船内に閉じ込められていたにしては比較的元気な様子だったという。

 全長約200メートルのゴールデンレイは転覆時、車を積んでいた。韓国外務省は、事故当日に救助されたのはフィリピン人13人、韓国人6人、米国人1人で、船内に韓国人4人が取り残されていると明らかにしていた。

 2017年に建造されたゴールデンレイは、韓国の自動車メーカー、現代(ヒュンダイ)自動車(Hyundai Motor)グループの物流会社現代グロービス(Hyundai Glovis)が所有するマーシャル諸島船籍の大型自動車運搬船。総トン数は約7万1000トンで、一度におよそ7000台の車を運搬できる。(c)AFP