【9月10日 AFP】北朝鮮は9日、今月下旬に米国と実務協議を行う用意があると表明した。核武装している北朝鮮の非核化に向けた対話ではここ数か月、進展がみられていなかった。

 米朝両国は今年2月、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長とドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の2度目の首脳会談を行ったが、合意にいたらず会談は終了。以降、米朝間の交渉は行き詰まっている。

 両首脳は6月、北朝鮮と韓国を南北に隔てる非武装地帯(DMZ)で急きょ設定された会談に臨み、実務協議の再開で合意した。

 北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)によると、同国の崔善姫(チェ・ソンヒ、Choe Son Hui)外務次官は「われわれは9月下旬、双方が合意できる日にちと場所で米国と直接対話する用意がある」と述べた。

 北朝鮮は最近、米韓合同軍事演習に抗議し、ミサイル発射実験を繰り返し実施。崔氏は先月下旬、「米国との対話に対する(北朝鮮の)期待は徐々に薄れている」と警告していた。

 金、トランプ両氏は昨年6月、シンガポールで行われた史上初の米朝首脳会談で「朝鮮半島の完全な非核化」に関する共同声明をまとめた。しかし声明の内容は詳細に欠けており、以降、非核化の取り組みはほとんど進展していない。(c)AFP