【9月9日 AFP】8日に行われた全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)の男子シングルス決勝で、大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に5-7、3-6、7-5、6-4、4-6のフルセットで敗れた第5シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)が、最後は残念な結果に終わったが、快進撃を続けた6週間の北米ハードコートシーズンを心から誇りに思うと話した。

 この夏の北米で、メドベージェフはシティ・オープン(Citi Open 2019)、ロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2019)、ウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2019)、そして全米オープンの4大会で決勝に進出した。これは過去に1982年のイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏、1995年のアンドレ・アガシ(Andre Agassi)氏しか達成していない快挙だったが、その二人と同様、メドベージェフも全米は準優勝で終えることになった。

 それでもメドベージェフは「素晴らしい試合だった。素晴らしいストーリーだし、僕にとって、何もかもが素晴らしい夏だった。一瞬一瞬が忘れられない思い出になった」「テニスの話をするときは、本当に良い思い出として振り返るんだろう。もちろん一生忘れない。たとえ70歳になってもね」とコメントした。

 ウェスタン&サザンオープンでマスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)大会初優勝を果たしているメドベージェフは、これで9日に更新される世界ランキングで4位に浮上する。

 メドベージェフは「この夏の経験があったから、怖いものは何もなかった。勝利に必要なすべてを持っているし、失うものがあるのはラファの方だと思っていた。コートで全力を尽くしたし、そんな自分が誇らしい」「きょうは彼の方が上だった。それは認めなくちゃならない。だけど後悔はまったくない」と話している。

 四大大会(グランドスラム)の決勝を戦うのは今回が初めてだったメドベージェフは、ナダルにいきなり2セットを先取された。その時点で、表彰式で話す内容を考え始めたと冗談半分に語ったメドベージェフだが、そこからアーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)の観客がつくり出す熱気にも助けられながら、残っていたエネルギーを見事な巻き返しに結実させ、ナダルをロープ際まで追い詰めた。

 セットカウント2-2の五分に持ち込んだ最終セットも、第2ゲームで3本のブレークポイントを握りながら取り逃し、その後に2ブレークダウンとなって勝負は決まったかにみえた。それでもメドベージェフは1ゲームを取り返すと、次のゲームは相手のチャンピオンシップポイントを2本しのいでキープ。迎えたナダルの2回目のサービングフォーザチャンピオンシップでも、ここを取れば再び自身のサービスゲームに持ち込めるというブレークのチャンスをつくり出した。

 メドベージェフは「勝利は見えていたかって? 確かに、あと1セットだったし、4-5でブレークポイントを握ったからね。その一部始終はこれからもずっと忘れないだろうし、結果に対する悔しさは残るだろう。だけど同時に、自分のプレーに満足もしているんだ。この夏全体、大会全体の出来にね」と話した。

「妻からはよく、あなたは自分を責め過ぎなところがあるから、たまには自分に満足した方がいいって言われるんだ。だから今夜の負けは残念だけど、この2週間のことは自分を褒めてやらないといけない。夢のような時間だった」

「この大会に出る前は、グランドスラムでは4回戦が最高だった。肉体的にも難しい部分があった。理想のプレーができなかったときもある。それでもなんとか決勝へたどり着いた。そしてテニス史上最高の選手の一人と熱戦に持ち込むことができたんだ」 (c)AFP/Martyn WOOD