【9月7日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)は6日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第5シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)は7-6(7-5)、6-4、6-3で世界ランク78位のグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)を退け、四大大会(グランドスラム)で自身初の決勝進出を決めた。

 アーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)で行われる8日の決勝で、第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と第24シードのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)の勝者と対戦することになったメドベージェフは、「3セットの試合で、ついにここにたどり着いた」「決勝に進出できて、とにかくうれしい」と喜んだ。

「米国に向かうとき、ここまでやれるとは思っていなかった」「だから、米国が大好きだと言わなくては」

 ロシア勢がグランドスラムの決勝に進出するのは、2005年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament)で優勝したマラト・サフィン(Marat Safin)以来で、全米オープンの決勝に駒を進めるのも、2000年大会を制した同氏以来となる。

 1990年代生まれの選手がグランドスラムのファイナリストとなるのは、カナダのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic)とオーストリアのドミニク・ティエム(Dominic Thiem)に加え、23歳のメドベージェフが史上3人目。今大会を制すれば、90年代生まれの選手では初のグランドスラム優勝者となる。

 今季のメドベージェフは、ウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2019)、ロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2019)、シティ・オープン(Citi Open 2019)でいずれも決勝進出を果たしており、同じ年にこの3大会と全米オープンでファイナリストになるのは、1982年のイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏と1995年のアンドレ・アガシ(Andre Agassi)氏に次ぎ、オープン化以降では3人目となる。

 グランドスラム通算18勝を誇るナダルが今大会で優勝すれば、同選手はロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の同20勝にあと一つと迫る。

 ナダルとメドベージェフが対戦したのは、先月のロジャーズ・カップ決勝が唯一の試合で、このときはナダルが勝利。ウェスタン&サザンオープンではナダルが出場を見送り、メドベージェフが優勝した。

 夏季の北米大会では通算20勝2敗と好成績を記録しているメドベージェフは、ベレッティーニとは昨年のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)で一度だけ顔を合わせており、対戦戦績を1勝0敗としている。(c)AFP/Jim SLATER