離陸前の旅客機に工作 アメリカン航空の整備士訴追
このニュースをシェア
【9月7日 AFP】米アメリカン航空(American Airlines)の整備士が、旅客機に不正工作をしたとして訴追された。整備士は、労働組合の交渉の行き詰まりにより経済的損害を受けたことに腹を立て犯行に及んだとされる。
米フロリダ州マイアミで5日に提出された訴追状によると、訴追されたのはアブドゥル・マジード・マルーフ・アハメド・アラニ(Abdul Majeed Marouf Ahmed Alani)容疑者。7月にマイアミ発バハマ行き航空機の飛行データシステムの一部に手を加え、同機を欠航させた疑いが持たれている。
アラニ容疑者は6日、裁判所に出頭する予定。マイアミの連邦検察当局によると、有罪となれば最大で禁錮20年の刑が科される可能性がある。
乗客乗員150人を乗せた航空機は離陸前、エアデータモジュール(ADM)システムで発生したエラーにより、運航が中止された。防犯カメラの映像には、その日の早朝に同機内に入るアラニ容疑者の姿が捉えられていた。
同容疑者は米連邦捜査局(FBI)に対し、ADMの吸入口に緩衝材の破片を差し込み、瞬間接着剤をつけて固定したことを認め、「フライトの遅延または欠便を引き起こして、残業代を受け取ろうとした」と供述したという。(c)AFP