【関連動画】ココシリのチベットカモシカ大移動が終了、昨年比338頭増

【9月9日 CNS】中国・青海省(Qinghai)三江源国家公園ココシリ(Hoh Xil)管理処によると、4日、ココシリ・卓乃湖で子どもを出産したチベットカモシカの大移動が終了し、元の生息地に戻り始めた。統計によると、今回大移動をしたのは4860頭で、2018年に比べて338頭増えたという。

 チベットカモシカは中国の国家一級保護動物で、主にチベット自治区(Tibet Autonomous Region)の羌塘草原(Changtang)、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のアルチン山や青海三江源ココシリ保護区に生息している。

 6月末から7月上旬にかけて出産し、妊娠期間は約200日だ。毎年5月になると、チベット・チャンタン、新疆アルチン山と青海三江源、ココシリ保護区内の数万頭のチベットカモシカは海抜4800メートルのココシリ・卓乃湖付近に移動して子どもを産み、8月になると幼い子どもは母親に連れられてそれぞれの生息地へ戻っていく。

 保護や密猟取り締まりを行っている管理処の職員は「今年の巡回の中では、野生動物の密猟の痕跡は発見されていない」と話す。2009年以降、ココシリ保護区内と周辺地域のチベットカモシカの数は7万頭近くに達し、密猟が最も激しかった1990年代末の2万頭に比べ、約5万頭増え、生息環境は大きく改善されてきたという。(c)CNS/JCM/AFPBB New