【9月6日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)は5日、女子シングルス準決勝が行われ、大会第8シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は第5シードのエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina、ウクライナ)に6-3、6-1で勝利し、自身通算10度目となる決勝進出を決めた。

 マーガレット・コート(Margaret Court)氏に並ぶ四大大会(グランドスラム)のシングルス最多24勝目を目指すセレーナは7日、決勝で第15シードのビアンカ・アンドレスク(Bianca Andreescu、カナダ)と対戦する。

 1998年に全米オープンに初挑戦したセレーナは、これがメジャー通算33度目の決勝進出。全米オープンではオープン化以降で最多となる7度目の優勝が迫っており、クリス・エバート(Chris Evert)氏が樹立した大会最多通算101勝に並んだ。

 1999年に全米オープンで初めて優勝したセレーナは「感銘を受けている。クリシー(エバート氏の愛称)に並ぶなんて素晴らしい」と語った。「観客の皆さんがいなければ、成し遂げられなかった。あなた方は20年間文字通りここにいてくれたし、私もまだこの場所にいる」

 第1セット最初の三つのサービスゲームでブレークポイントを6度も握られたセレーナだったが、このピンチをしのぐとリズムをつかんでいき、アンフォーストエラー20本に対して34本のウイナーを奪うなどし、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)で4強入りしたスビトリーナを70分で下した。

「(スビトリーナの)プレースタイルは分かっているし、彼女はとても良い選手。2大会連続で準決勝に進むのは間違いなく難しいこと。私はただ悪い出だしを切りたくなかったし、踏みとどまりたかった」

 7月のウィンブルドンではシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)に決勝で敗れたセレーナは、前年大会で怒りを爆発させるなど物議を醸した末に大坂なおみ(Naomi Osaka)に敗れた決勝の舞台に再び戻ることになった。

 セレーナは2017年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2019)以来となるグランドスラム制覇を目指しており、全米オープンでの最後の優勝は2014年にまでさかのぼる。

 一方24歳のスビトリーナは、ウクライナ人として史上2人目のグランドスラムのシングルス決勝進出を目指していた。

 1999年に行われた全仏オープン(French Open)の男子シングルスで、アンドレイ・メドベージェフ(Andrei Medvedev)氏は決勝に駒を進めたが、アンドレ・アガシ(Andre Agassi)氏にフルセットで敗れた。

 今大会、2度の大会優勝を誇るヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)や、2017年に準優勝しているマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)を破っていたスビトリーナは、序盤のうちにセレーナにプレッシャーをかけたが、相手が調子を取り戻すと勢いを失った。

 スビトリーナは「彼女は重要な場面でいつも調子を上げ、いつも最高の試合を見せる」と話した。

「彼女はすべきことを理解していて、信じられないような力がある。ずっとパワーあふれるショットを打っていて、それこそが彼女を信じられないような選手にし、レジェンドたらしめている」 (c)AFP/Martyn WOOD