【9月8日 Xinhua News】上海税関は3日、隕石の虚偽の輸入申告事件を摘発し、隕石857キロを押収したと発表した。

 中国上海市浦東国際空港税関は8月、品名「ドロマイト(白雲石)」と記載された輸入申告書を2回受け付けた。ケニアから来た貨物だった。鉱石類の貨物は通常、海上輸送で運ばれるが、「ドロマイト」は2回ともコストの高い航空輸送が選ばれていた。

 同税関が8月27日にその場で開封し、検査を行った結果、その「ドロマイト」は全体が黒褐色で磁石に吸着し、しかも密度が高く、本物の「白雲石」とは明らかに異なっていることを発見。これらの貨物に虚偽の申告が行われていたと一時的に判断した。その後、さまざまな検証を経て、これらの貨物は隕石だと判断した。

 同税関の責任者は、隕石を「ドロマイト」と虚偽申告して輸入するのは、主に関税を免れるためだと説明。857キロの隕石は、同税関がこれまでに摘発した規定違反の輸入隕石のなかで、量が最も多いと語った。

 現在、同税関は法に基づき、虚偽申告で2回輸入された隕石を仮差し押さえした。

 統計によると、浦東空港税関は今年になってから、隕石の虚偽の輸入申告事件を数多く摘発してきた。7月だけでも、ロシア、スウェーデン、ケニア、チリなどから送られてきた国際速達郵便物(EMS)から、品名の虚偽および輸入規定に違反した隕石のかけら57個計3.86キロを押収したという。(c)Xinhua News/AFPBB News