【9月8日 CNS】中国・広州市（Guangzhou）警察は、広州市や江西省（Jiangxi）、韶関市（Shaoguan）などで「ハリケーン28号」と名付けられた大規模な替え玉受験を摘発し、これまでに186人を現行犯などで逮捕し、事件に関する約700万元（約1億500万円）を差し押さえた。

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　警察によると、陸（40）という男が率いるこの犯罪グループは、職業技能を持った地方の住民に都市の戸籍を与える政策に目を付け、その試験で替え玉受験者を組織し、国家職業技能資格試験を受けさせていた。

　発端は昨年11月18日。広州市天河区（Tianhe）にある大学で、他人の身分証明書を使い、技能資格試験を受けた数人の替え玉受験者が摘発された。警察が捜査を進めると、陸容疑者率いる大規模組織の存在が浮上した。

　今年5月25日、警察は複数の場所で一斉に摘発を実施した。陸容疑者が設立した会社「広州某海訓練機構」を家宅捜査し、マネジャーや経理関係者を含む10人のメンバーを逮捕。携帯電話やコンピューター、POS（販売時点情報管理）端末などを押収した。韶関市、深セン市（Shenzhen）などにいた他の容疑者も相次いで逮捕した。

　陸容疑者は「広州某海訓練機構」の「法人代表」と「校長」を名乗り、その下に数人のマネジャーと19人の専門的な替え玉受験者がいた。替え玉を必要とする受験生を探し、1人10万元（約150万円）で受験や一連の手続きを請け負っていた。

　犯罪グループは「顧客」の受験生に顔や外見が似ている替え玉受験者を選び、試験に合格すると替え玉受験者に報酬を渡していた。高校卒業以上の学歴証明がない受験生には偽造の証明書もつくり、都市戸籍取得のための申請資料をそろえていたという。(c)CNS/JCM/AFPBB News