【9月4日 AFP】英与党・保守党のフィリップ・リー(Phillip Lee)議員が3日、同党を離党して野党に移籍した。これによりボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相率いる与党勢力は、議会の過半数を失った。議会では同日夜に英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐる投票が行われる予定で、結果次第では前倒し総選挙につながる可能性もある。

 ジョンソン氏は議会での白熱した審議で、自身のブレグジット計画を阻もうとする議員らの計画は「降伏」に当たると非難し、EU側との新たな離脱協定に向け交渉する自身の意向を阻害するものだと指摘した。

 野党議員と与党の造反議員らは、ジョンソン氏がEU側と離脱協定に合意できない場合、10月31日の離脱期限を延期するための採決を計画している。

 リー議員はジョンソン氏の発言中、下院の議場を移動し、親欧州派の自由民主党の席に座った。同議員は離党届の中で、保守党がブレグジットにより「ポピュリズムとイングランドのナショナリズムという2つの病気に感染した」と批判した。(c)AFP/ Alice RITCHIE and Dmitry ZAKS