【9月3日 AFP】大英博物館(British Museum)は、米軍のイラク侵攻を受けた混乱の中で略奪されたとみられるくさび形文字が刻まれた粘土板156枚をイラク政府に返還した。同博物館が先月30日、明らかにした。

 同博物館の発表によると、粘土板の大半は紀元前2100年から同1800年の間にさかのぼり、先の戦争の影響で甚大な略奪被害に遭ったアイリサグリグ(Irisagrig)から出土したものだという。

 粘土板は、2011年に英ロンドンのヒースロー空港(Heathrow Airport)近くの運送会社で税関当局が押収した。

 そのほとんどは経済に関する文書だが、複数の書簡や、法律や学校で使われていた文書もあり、数学に関する文書も1つあった。

 粘土板は英国内でサリフ・タミミ(Saleh Al-Tamimi)駐英イラク大使に引き渡されたという。(c)AFP