交通事故に遭い2年間「眠っていた」男性、目を覚ます
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【9月14日 CNS】中国・浙江省(Zhejiang)にある病院で、王金燕(Wang Jinyan)さんは毎日、息子の孫振明(Sun Zhenming)さんに「おはよう」「今日は顔色がいいね」と声をかけてきた。いつか返事をしてくれると信じて。――そして2019年7月26日。「媽媽(ママ)!」と孫さんがうなるように大声を上げた。孫さんが交通事故に遭って以来、2年ぶりに発した言葉だった。
2017年7月26日、22歳だった孫さんは、結婚間近の彼女、双方の両親と共に食事をした後、タクシーで家に帰る途中、交通事故に巻き込まれた。病院に運ばれた時、ほぼ心肺停止の状態で、手術で一命は取り留めたが、見ることも聞くことも、話すこともできなくなった。
リハビリ専門の病院に移ると、胡暁華(Hu Xiaohua)主任医師は「重要なのは家族の支えです」と両親に伝えた。「2時間ごとに体を起こし、背中をさすること。ベッドのそばで話しかけること。これは特に重要です」
王さんは毎日、介護士と共に看病し、いつも話しかけた。「先生があなたの状態が良いって言ってくれたわ。筋肉が全然萎縮していないって」「似た状態の子がこの病室に入ってきたわ。あなたよりも若いわよ」
治療費は約500万元(約7600万円)に上り、父親は工場で一生懸命働き続けた。王さんが2年間で自宅に戻った日数は1週間にも満たない。周囲からは「一生、目を覚まさなかったらどうするの?」と疑問の声もかけられた。しかし、父親は「私たちは絶対諦めない。息子がいるからこそ、この家族がある」と言い切った。
今年6月3日、王さんは孫さんの右足が左足の上に乗っていることに気がついた。今まで一度もなかったことで「何か、神経の反応かしら?」と思った。すると介護士が声を上げた。「指が動いていませんか?」
昏睡(こんすい)状態が6か月以上続く患者は、意識が戻る確率はおおむね10%未満で、昏睡状態が長くなるほどその確率は低くなるという。2年近い昏睡状態から意識が戻るケースは胡医師にとっても初めてだった。
そして、7月26日に気管手術を受けた後、孫さんが最初に発した言葉が「お母さん」だった。
リハビリは、まだまだこれからだ。それでも王さんはこう話す。「この2年間、ずっと耐えてきたから、これからは順調になるに違いありません」 (c)CNS-錢江晩報/JCM/AFPBB News