【9月6日 CNS】ベラルーシの丸太など1500トンもの物資を積んだ46両編成の貨物列車が8月28日午前、1か月近い旅を終え、中国・広東省(Guangdong)東莞市(Dongguan)の石龍(Shilong)鉄道国際物流センターに到着した。広東省に初めて到着した国際定期貨物列車便「中欧班列」で、広東とヨーロッパの間、輸出と輸入、双方向の運行を実現した。

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 列車は中鉄国際多式連運有限公司(China Railway Internatyional Multmodal Transport)が運営し、7月31日にベラルーシのミンスクから物資を満載して出発。ユーラシア大陸を横断して、満洲里(Manzhouli)から中国に入国した。28日間をかけ、輸送距離は1万1884キロに上った。

 東莞中外運物流会社の姚暁雄(Yao Xiaoxiong)社長は「この列車は欧州から広東省への輸送時間を大幅に短縮した」と話す。28日間の輸送期間は、海運に比べると日数を30%以上短縮した。

 広州鉄道グループの担当者によると、これまで欧州諸国からの輸入品の大半は海上輸送するか、陸路では複数の都市を中継輸送してきた。海上輸送は日数を要する上、天候に左右される。今回の中欧列車は、輸送時間を大幅に短縮し、国内の中継輸送もなくなり、物流コストを大幅に削減した。

 中欧貨物列車は、中国と諸外国を結ぶ経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」に協力する各国と広東省との結びつきをさらに深めた。広州鉄道グループの広州鉄道貨物センター東莞物流倉庫担当の鄒朝輝(Zou Chaohui)氏は「一帯一路のネットワークが拡大し続ける中、中欧貨物列車は多くの物流企業の支持を集めている」と語る。

 2016年6月以降、東莞物流倉庫は中欧貨物列車を通じ、24万トンの輸出商品を送り出した。今年8月からは東莞駅から毎日、中欧貨物列車が出発するようになった。中欧貨物列車は国際貿易量が多い「珠江(Pearl River)デルタ経済地域」の3都市、広州市(Guangzhou)、深セン市(Shenzhen)、東莞市を運行しており、地域の経済を活性化させている。(c)CNS/JCM/AFPBB News