【9月3日 AFP】カリブ海(Caribbean Sea)の島国バハマのヒューバート・ミニス(Hubert Minnis)首相は2日、記者会見を行い、同国に上陸したハリケーン「ドリアン(Dorian)」によって5人が死亡したと明らかにした。

 ドリアンは1日、ハリケーンの勢力を表す5段階中最も強い「カテゴリー5」の状態で、風速80メートルの暴風を伴い同国のアバコ(Abaco)島に上陸した。

 米フロリダ州マイアミに拠点を置く米国立ハリケーンセンター(NHC)の2日の発表によると、ドリアンはわずかに勢力を弱めたものの、依然として甚大な被害をもたらす「カテゴリー4」の状態にあり、バハマ北部のグランドバハマ(Grand Bahama)島で「生命を脅かす高潮と壊滅的な暴風」を引き起こしている。

 NHCによれば、グリニッジ標準時(GMT)2日午後9時(日本時間3日午前6時)現在、ドリアンはほとんど移動せず、同島は豪雨と風速80メートル超の暴風に見舞われている。

 ミニス首相は記者会見で、ドリアンはバハマ諸島にとって「歴史的な惨事」だと述べ、「バハマ警察は現時点までに、アバコで5人が死亡したことを確認した」と発表した。
 
 AFPは、グランドバハマの島民が「浸水している。私たちは屋根の上にいる」として救助を求めるテキストメッセージを確認した。

 また、アバコ島民がAFPに提供した動画には、冠水した通りに木の枝が散乱し、電線が垂れ下がる光景や、少なくとも1棟の住宅が完全に流された跡が映っている。(c)AFP/Leila MACOR