【9月2日 AFP】米大リーグ(MLB)、ヒューストン・アストロズ(Houston Astros)のジャスティン・バーランダー(Justin Verlander)が、1日のトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)戦で自身3度目となるノーヒットノーランを達成した。チームは2-0で勝利を収めている。

 デトロイト・タイガース(Detroit Tigers)時代、2007年6月12日に行われたミルウォーキー・ブルワーズ(Milwaukee Brewers)戦で初めてノーヒッターを成し遂げたバーランダーは、2011年5月7日のブルージェイズ戦でも快挙を達成。

 そして迎えたこの日の試合では14三振を奪うと、1回裏にキャヴァン・ビジオ(Cavan Biggio)に四球を与えた以外は出塁を許さなかった。

 MLBでビジターの選手が同一球場でノーヒットノーランを2度達成するのは、バーランダーが史上初めてとなった。

 また、MLBで無安打無得点を3回以上達成している選手は、他にノーラン・ライアン(Nolan Ryan)氏やサンディ・コーファックス(Sandy Koufax)氏、ボブ・フェラー(Bob Feller)氏、ラリー・コーコラン(Larry Corcoran)氏、サイ・ヤング(Cy Young)氏しかいない。ライアン氏は7度、コーファックス氏は4度、ノーヒットノーランを達成している。

 2度目のノーヒッター達成後、バーランダーはア・リーグでサイ・ヤング賞(Cy Young Award)とシーズン最優秀選手(MVP)を受賞しており、2017年にはアストロズでワールドシリーズを制した。

 しかしバーランダーは、各イニングでブルージェイズに安打を許さなかった一方で、どうすればノーヒットノーラン達成の夢が打ち砕かれるのかもしっかりと理解していた。

 試合は8回裏まで0-0で進んだが、アストロズの新人アブラハム・トロ(Abraham Toro)が9回表2死の場面から2点本塁打を放った。

 またその裏、ボー・ビシェット(Bo Bichette)の内野ゴロをさばき最後のアウトを奪い、バーランダーの投球をノーヒットノーランで締めくくったのもトロだった。

 バーランダーは試合後「なんということだろう。言葉では言い表せない」とコメントした。「というのも、3回目のノーヒッターに迫ったことは何度もあったんだ。これまでは実現できなかったが、今夜成し遂げることができた。アブラハム・トロが大きな本塁打を打ってくれた」

「彼が最後のアウトを取れたのはただ当然のこと」「インプレーだったから、アウトになることをただ願っていた。アウトになれ、アウトになれ、アウトになれ、うまく投げろ、うまく投げろとね。そしてお祝いだ」

 今季のMLBではノーヒットノーランが4度達成されており、うち2回はアストロズの投手たちが達成している。8月3日に行われたシアトル・マリナーズ(Seattle Mariners)戦では、アーロン・サンチェス(Aaron Sanchez)、ウィル・ハリス(Will Harris)、ジョー・ビアギニ(Joe Biagini)、クリス・デベンスキー(Chris Devenski)の継投で無安打無得点を成し遂げていた。

 また、オークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)のマイク・ファイアーズ(Mike Fiers)も無安打無得点を成し遂げており、ロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)のテイラー・コール(Taylor Cole)とフェリックス・ペーニャ(Felix Pena)が、継投での偉業を達成している。(c)AFP