【9月2日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)は1日、女子シングルス4回戦が行われ、大会第8シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は転倒にひやりとする場面がありながらもストレート勝利で準々決勝進出。一方で第2シードのアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)と第3シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)はともに敗退した。

 セレーナは6-3、6-4で第22シードのペトラ・マルティッチ(Petra Martic、クロアチア)に快勝し、歴代最多タイとなる四大大会(グランドスラム)通算24勝にまた一歩前進した。第2セットの途中、ネットへ詰めた際にテーピングをしている右足首をひねったが、メディカル・タイムアウトを要求して患部をさらにテーピングして固めると、すぐに復活して自身16回目となる全米オープン8強入りを決めた。

 セレーナは「理由は分からないけど(足首を)ひねった。ボレーに出たときにつんのめってしまった。イラっとしたけど、何とかすぐにいら立ちを抑えることができた」とコメントした。

 今季は膝や腰のけがに悩まされているため、アクシデントで精神的に落ち込みかけたが、気持ちを立て直して勝利を収めた。試合後には「今年はけがで難しい一年になっている」「『ちょっと、もうやめてよ。やっと歩けるようになったんだから』という感じだった」と話している。

 マーガレット・コート(Margaret Court)氏が持つグランドスラムのシングルス最多24勝を目指し、グランドスラムでは2017年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)以来、全米では2014年以来となる大会制覇を狙うセレーナは、準々決勝で第18シードの王薔(Qiang Wang、ワン・チャン)と対戦する。両者の対戦はこれが初めてとなる。

 王薔は世界ランキング2位の全仏オープンテニス(French Open 2019)女王、バーティを6-2、6-4で破ってグランドスラムの自己最高をさらに更新するベスト8入りを決めた。対するバーティは王に対しては過去2戦全勝だったが、アンフォーストエラー39本と安定感を欠いたことが響いた。

 プリスコバは7-6(7-1)、3-6、5-7で第16シードのジョアンナ・コンタ(Johanna Konta、英国)に逆転負けを喫し敗退。勝利したコンタは、今季のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2019)決勝でも敗れるなど、過去7戦でわずか1勝と苦手の相手から勝利を飾った。

 今季は全仏で4強、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)で8強と2週目に生き残り、四大大会(グランドスラム)で好調のコンタは、全米ではこれまで2回のベスト16が最高で、これが初めてのベスト8入り。試合後には「今年グランドスラムの準々決勝に3回進出できたのは、自分としては大健闘」とコメントした。

 また、第5シードのエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina、ウクライナ)は7-5、6-4で第10シードののマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)を下し、自身初となる大会8強入りを果たしている。ウクライナ勢としては2009年大会のカテリナ・ボンダレンコ(Kateryna Bondarenko)以来となる全米準々決勝進出を果たしたスビトリーナは、次戦でコンタと対戦する。(c)AFP/Martyn WOOD