【8月30日 AFP】サウジアラビアの国営石油会社サウジ・アラムコ(Saudi Aramco)が、新規株式公開(IPO)を国内と国外で2段階に分けて実施する計画を検討しており、2番目の上場先として東京証券取引所を視野に入れている。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が29日報じた。

 同紙が引用している匿名筋によると、アラムコはまず国内市場への上場で500億ドル(約5兆3200億円)相当の資金調達を計画している。その後2020から21年にかけて国外市場で株式の5%程度を公開することを検討している。実現すれば国際市場で過去最大級のIPOとなる。

 WSJはさらにアラムコがIPOの第2段階で有望視している上場先は、東京市場だと報じている。世界有数のエネルギー企業である同社のIPOは世界中の証券取引所が狙うところで、東京市場へのIPOが実現すればロンドン、ニューヨーク、香港などの証券取引所にとっては打撃となるだろうと同紙は指摘している。

 WSJはサウジ高官らの談話として、英国は欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)、香港は大規模な反政府デモが政治的不安要素となっていると伝えている。

 アラムコは現時点でAFPの取材要請には応じていない。(c)AFP