【8月29日 AFP】トルコは28日、米国により最新鋭ステルス戦闘機F35共同開発計画から排除されたことに関し、同型機の「代わり」を模索すると表明した。トルコは27日、ロシアと防衛協力の緊密化で一致したばかり。

 トルコ政府はF35を100機以上発注し、同国の防衛産業も開発計画に巨額の投資を行ってきた。しかし、米政府は先月、トルコがロシア製ミサイル防衛システム「S400」を購入したことを受け、トルコはF35共同開発計画から排除されると発表した。

 トルコの半国営アナトリア(Anadolu)通信によると、同国のメブリュト・チャブシオール(Mevlut Cavusoglu)外相は訪問先のエストニアの首都タリンで、「わが国にはジェット戦闘機が必要だ。F35を購入できないなら、新たに代わりを模索する」と述べた。

 トルコは、F35開発計画からの排除は「不当」だとして米国を激しく非難してきた。一方、米ホワイトハウス(White House)は、F35は「その高度な性能について知るために使われるロシアの情報収集プラットフォーム」とは共存できないとしている。

 トルコはすでに、2020年4月までにS400の運用を開始する計画を表明。第1弾の引き渡しはすでに行われ、27日には第2弾の引き渡しが始まっている。

 トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領とロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は27日、ロシアの軍民航空産業見本市「国際航空宇宙サロン(MAKS)」に合わせて会談した。

 プーチン氏は、ロシア製戦闘機スホイ35(Su35)の話題を含め、軍事協力の強化についてトルコ側と協議したと明らかにした。一方、エルドアン氏は防衛分野で連携を続ける意向を示した。(c)AFP