【8月28日 AFP】ボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)大統領は27日、南米アマゾンの熱帯雨林火災の対応に先進7か国(G7)が2000万ドル(約21億円)を拠出すると発表したことについて、一応の謝意を示したものの金額が「ごくわずか」だと述べた。

 しらけた様子のモラレス大統領は、ボリビアのラジオ局ラジオ・パンアメリカーナ(Radio Panamericana)に対し、「G7からの2000万ドルという、小さな小さな、ごくわずかな貢献を歓迎する。それは支援ではなく、われわれが分かち合う共同責任の一部だ。全ての人が生態系を保護する義務を負っているのだから」と述べ、G7の支援は世界がアマゾンの熱帯雨林保護に負う世界の「義務」の一部だと指摘した。

 同大統領は、最先進国であるG7は「大きな貢献をすべきだ。火災が起きている時だけでなく」と述べるとともに、可能な限り早く支援が実施されることを希望すると述べた。

 ボリビアは国土にアマゾンの熱帯雨林を含む9か国の一つ。世界の注目はブラジルの森林火災に集まっているが、ボリビアも国内の森林火災の対応に追われている。モラレス大統領は27日、5月以降に焼けた森林と草地は120万ヘクタールに上ると明らかにした。

 ボリビアではすでに米国から来た大型空中消火機ボーイング747スーパータンカー(Boeing 747 Supertanker)が空からの消火活動に当たっている。

 モラレス大統領はラジオ・パンアメリカーナに対し、隣国パラグアイのマリオ・アブド・ベニテス(Mario Abdo Benitez)新大統領との間で必要があれば空中消火機の越境を相互に認めることで合意したことも明らかにした。(c)AFP